「パパ、学童に行きたくない…」
娘が泣きながら私にすがりついてきた姿を、私は一生忘れることができないと思います。普段は元気いっぱいの娘が、こんなにも辛そうな顔をするなんて。私の心は張り裂けそうでした。
娘に話を聞くと、学童で仲間外れにされていることがわかりました。さらに、これまでにも消しゴムを投げられたり、プリントを黒く塗りつぶされたりと、嫌がらせを受けていたことが明らかになりました。その事実を知ったとき、私は「どうしてこんな思いをさせられなければならないんだ?」という怒りと悲しみで胸がいっぱいになりました。
今回は、父親として、この問題にどう向き合い、どのように行動したのかを時系列で記録しています。子どもがいじめられて同じように悩んでいるどこかの親御さんの参考になればと思いながら書いています。
娘が泣きながら学童に行きたくないと訴えてきた
「パパ、学童に行きたくない…」
その言葉を聞いた瞬間、私はただ事ではないと感じました。普段は明るく、友達と遊ぶのが大好きな娘が、涙を流しながら震える声でそう訴えてきたのです。「何かあったの?」と尋ねると、ぽつぽつと話し始めました。
話を聞くうちに、学童で仲間外れにされていることがわかりました。さらに、これまでにも消しゴムを投げられたり、プリントを黒く塗りつぶされたりといった嫌がらせを受けていたと打ち明けてくれました。その瞬間、私は娘がこれまでどれだけ辛い思いをしてきたのかを思い、胸が締めつけられるような気持ちになりました。
私自身が中学の頃に、部活の先輩からの悪質な「可愛がり」を受けてつらい思いをした経験があるので、その痛みを小学2年生で受けた娘のことを思うと思わず泣きだしそうになってしまいました。
子どもがいじめを受けていると知ったとき、親として何をすれば良いのか分からないまま、ただ娘の話をじっくりと聞くことしかできませんでした。それでも、絶対に娘を助けると強く思い、すぐに行動に移す決意をしました。
学童で何が起きていたのか娘の話を聞いてわかったこと
「毎日、あの3人が私を遊びに入れてくれないの…」
娘の口から語られたその言葉に、私は思わず言葉を失いました。娘がよく一緒に遊んでいた4人グループのうちの3人が、「今日は3人で遊ぼう」と言って、娘を仲間外れにしていたのです。それだけでなく、以前から消しゴムを投げられたり、プリントを黒く塗りつぶされたりと、嫌がらせを受けていたこともわかりました。
なぜもっと早く気づいてあげられなかったのだろうと自分を責める気持ちが湧きましたが、今は娘の話をしっかり聞いてあげることが最優先だと考え、話を遮らずにうなずきながら耳を傾けました。
話を終えた娘はしばらく涙が止まりませんでしたが、それでも今日は家でゆっくりできるとわかるとすぐに安心した様子でした。私は「もう一人で抱えなくてもいいよ。パパが絶対に解決していくからね」と伝え、娘の心に少しでも寄り添えるよう努めました。そして、これをきっかけに、娘が安心して過ごせる環境を取り戻すための第一歩を踏み出すことに決めたのです。
学校が冬休みに入り、娘は1日の大半を学童で過ごすようになっていました。生活の中心が学童になっている中、そこでいじめられることは、娘にとってどれほど大きな負担だったのかを考えると胸が痛みます。その環境から逃げ場がないという状況が、娘の心をさらに追い詰めていたことは想像に難くありません。
学童の指導員に相談し最初の対応をお願いした経緯
娘の話を聞いた私は、このまま黙って見過ごすわけにはいかないと感じました。いじめは決して軽視してはいけない問題ですし、放置すれば娘の心にさらに深い傷を残してしまうかもしれません。そこで、学童の指導員に連絡を入れることを決意しました。
電話で指導員に事情を説明し、「娘が仲間外れにされていて泣きながら行きたくないと言っている。今日は私がたまたま休みなので学童を休ませますが、この問題についてきちんと指導してほしい」とお願いしました。また、「仲間外れや嫌がらせは、子どものいたずらでは済まされない。これは相手にとって犯罪行為だという意識をしっかり持たせていただきたい。このまま続くようであれば相手の親御さんに直接連絡します」と強い口調で伝えました。
先生は真剣に話を聞いてくださり、「すぐに対応します」と約束してくださいました。私も少し気持ちが落ち着きましたが、まだ問題が解決したわけではありません。次のアクションを見守りつつ、必要であればさらに対応を考える覚悟でいました。
相手の子どもたちが自分たちの行動に気づいて反省したこと
学童の指導員は迅速に対応してくださり、仲間外れや嫌がらせをしていた3人の子どもたちに話をしてくれたと報告を受けました。指導員は、娘がどれだけ傷ついていたかを具体的に伝え、泣いて学童に行きたくないと訴えていることを話したそうです。
指導員によると、3人の子どもたちは娘がこれほど傷ついているとは全く気づいていなかったようで、大変驚き、すぐに「とんでもないことをしてしまった」と深く反省している様子とのことでした。仲間外れにした理由を尋ねるも、特にこれといった理由はなく、いわゆる女子特有のいじめのようでした。(参照:女子のいじめ)しかし、指導員が「○○ちゃん(娘)も同じ2年生で、みんなと同じように傷つきやすい心を持っている」と伝えると、3人はうなずきながら真剣に話を聞いていたとのことです。
さらに、指導員から「できれば今日直接娘さんに謝りたい」と申し出がありました。この時点で私は、3人が本当に自分たちの行動を反省していると感じました。もちろん謝るだけで許される問題ではありませんが、子どもたちが学び、同じことを繰り返さないための重要な一歩だと考えました。娘にこのことを伝え、受け入れるかどうかを一緒に話し合うことにしました。
いじめを防ぐために「こども六法」を活用する提案
相手の子どもたちが反省していると聞いて安心はしたものの、私は「本当にいけないことをしたんだ」と心の底から理解してほしいと考えました。いじめや仲間外れがどれだけ相手を傷つける行為かを、自分たちの経験として深く学び取ってほしかったのです。そのため、私は「こども六法」を購入し、学童に持参しました。
この本は、子どもにも分かりやすい言葉で法律や人権について解説しており、いじめが社会的にどれほど重大な問題かを伝えるのに適していると感じました。私は学童の指導員に、この本を当事者の3人に読んでもらい、いじめ行為の意味をしっかりと理解するために活用してほしいとお願いしました。また、娘にも「自分を守るために学んでほしい」と伝え、一緒に読んでみることを提案しました。
指導員は快く引き受けてくださり、当事者3人に対して「なぜこれがいけないことなのか」をしっかり話してくれると約束してくださいました。今回の対応を通じて、子どもたちが自分の行動の結果を深く理解し、これから同じ過ちを繰り返さないよう成長してくれることを願っています。そして、娘もまた、この経験を通じて自分の身を守る知識と勇気を持てるよう、私も支え続けたいと思っています。
父親として娘を守るためのこれからの課題
今回の出来事は、まだ小学2年生という幼い時期でのことだったため、親である私が介入し、指導員と協力して改善する方向に進めることができました。しかし、娘がこれから成長し学年が上がるにつれて、親が直接介入するのが難しくなる場面が増えていくだろうと感じています。それを思うと、父親としての限界を強く意識させられる出来事でもありました。
今回は学童という学校外の場所での出来事だったため、最悪の場合は学童をやめるという選択肢もありました。しかし、これがもし中学校のクラスや部活動など逃げ場のない環境で起きた場合、どうすれば良いのだろうという恐怖も抱きました。子どもを守りたいという気持ちと同時に、自分の力の限界を痛感する出来事でもありました。
だからこそ、娘には「自分の身を守る方法」をこれからも伝えていきたいと考えています。いじめが起きたときに誰かに相談する勇気、そして周囲の信頼できる人に助けを求める方法を、しっかりと教えていく必要があると感じました。また、いじめられたときだけでなく、自分が誰かを傷つけてしまう可能性があることにも気づける心を育てていきたいと思います。
今回の問題は解決に向かいましたが、これを単なる一件の出来事として終わらせるのではなく、妻とともにこれからの課題として向き合っていきたいと思います。そして、同じような状況に直面した親御さんに、この経験が少しでも参考になれば幸いです。
いじめ、ダメゼッタイ!
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